20.8.04追加
平成20年度税制改正の概要
<中小企業関係税制>
T.中小企業事業承継税制の抜本拡充
1.中小企業事業承継税制の抜本拡充
○事業承継の際の障害の一つである相続税負担の問題を抜本的に解決するため、
非上場株式等に係る相
続税の軽減措置について、現行の10%減額から80%納税猶予に大幅に拡充す
るとともに、対象
を中小企業全般に拡大する。なお、本制度は、平成21年度改正で創設し、事業
継続円滑化法(仮称)の
施行の日(平成20年10月予定)以降の相続に遡って適用する。
○事業承継税制の抜本拡充は、単に事業承継の円滑化を実現するのみならず、事
業継続要件の設定により、真の意味で地域の雇用確保、更には経済活力の維持に
向けた特効薬となる。
改正の概要
自社株に係る10%減額措置(現行制度)
自社株に係る80%納税猶予(改正後)
(相続税、贈与税)
(参考)「取引相場のない株式等に係る相続税の納税猶予制度」の概要
5年間の事業継続
2.非上場株式における英条件の評価の改正
評価の安全性
@標準企業者報酬額・・・実態調査結果に基づいて改定
A基準年利率・・・・・国債利回りを基にしたものから企業の収益率を基にした
ものに見直し
(*)その企業の利益+その企業の企業者報酬額
投下資本の働きの部分を控除
改正の概要
○中小企業を始めとした戦略的なIT投資の加速等を図り、日本経済の生産性向
上・成長の底上げを牽引する
ことが不可欠。
○中小企業向けの情報セキュリティ強化ソフトウェアや高度なIT利活用を実現
するための連携ソフトウェアの
追加等を行った上で情報基盤強化税制を延長するとともに、中小企業投資促進税
制を延長する。
1.中小企業投資促進税制の延長、情報基盤強化税制の延長・拡充(法人税、所
得税、法人住民税、法人事業税)
情報基盤強化税制
○2年間延長(情報セキュリティ強化のための投資に対する特別償却35%又は税額
控除7%を選択適用。)
○中小企業を中心に拡充
@取得価額の最低限度を大幅引下げ(300万円以上→70万円以上)
A部門間・企業間で分断されている情報システムを連携するソフトウェアを支援
対象に追加
BSaaS・ASP※事業者が適用対象となることを明確化
(注)資本金10億円以上の企業については一定の取得価額上限を新たに設定。
※SaaS(Software as a Service)、ASP(Application Service Provider
)・・インターネット経由で情報処理を行うサービス
2年間延長・拡充
U.中小企業の生産性向上・成長の底上げ
中小企業投資促進税制
【対象投資】@全ての機械・装置、A器具・備品(電子計算機、デジタル複合機
)、B一定のソフトウェア等
中小企業のIT・ソフトウェア等への投資に対する特別償却30%又は税額控除7%を
選択適用。
2年間延長
2.少額減価償却資産の特例の延長(法人税、所得税)
改正の概要
○小規模企業を中心にパソコン等の生産性向上に寄与する投資の促進に効果を有
し、中小企
業の事務負担の軽減に資する少額減価償却資産の特例の適用期限を2年間延長す
る。
資本金1億円以下の中小企業者等が30万円未満の減価償却資産を取得した場合
、
全額損金算入(即時償却)を認める制度(本則は10万円未満)の適用期限を2年
間延長する。
小規模企業に積極的に活用されている。
○イノベーションの加速による成長力・競争力強化のため、頑張る企業(@研究
開発費を増加
させる企業やA研究開発比率の高い企業)に対する投資インセンティブを強化す
る。
3.研究開発促進税制・中小企業技術基盤強化税制の拡充(法人税・所得税・法
人住民税)
中小企業については、適用事業年度(単年度)の労働費用に占める教育訓練費の
割合が一定水準
(0.15%)以上の場合、当該教育訓練費の総額の8〜12%に相当する額を
税額控除する。
(注1)本措置は中小企業等基盤強化税制の中に位置づけ。
(注2)大企業分については、適用期限(平成20年3月31日)の到来をもっ
て廃止。
4.人材投資促進税制の拡充(法人税、所得税、法人住民税)
改正の概要
(改正前)
(改正後)
○中小企業の生産性向上・成長・底上げのためには、人材投資の加速が不可欠。
○厳しい経営状況のため、人材投資を継続的に増加させることが困難な中小企業
について、教育訓練費の増減に関わらず、適用事業年度の教育訓練費の総額から
税額控除する簡素な制度(「総額型」)に拡充する。
(参考)一人当たり労働費用を450万円とすると、その0.15%相当額は6,750円
。従業員数が10人の場合、総額67,500円以上支出すれば減税対象となる。(※
従業員30〜99人規模の企業の一人当たり労働費用の平均額は4,509,424円(厚
生労働省「就労条件総合調査」))
○事業基盤が脆弱な創業間もない中小・ベンチャー企業について、欠損金の繰戻
還付措置の
適用期限を2年間延長する。
改正の概要
○欠損金の繰越期間は7年間。
○繰戻還付は平成4年度から適用停止中
(適用停止期間は平成21年度まで延長。)
創業5年以内の中小企業について、1年間の繰戻還付措置が認められている制度
の適用期限を2年間延長する。
400
前事業年度
当事業年度
翌事業年度
(200)
欠損金の繰越の対象
<所得金額>
欠損金の繰戻還付措置の仕組み【単位:万円】
5.創業5年以内の中小企業に対する欠損金の繰戻還付措置の延長(法人税)
○中小企業の事業活動を円滑化するため、交際費について、中小企業に限って認
められている
損金算入の特例措置の適用期限を2年間延長する。
改正の概要
中小企業の交際費について、定額控除限度額(400万円)までは、その90%相当額
について損金算入が認められている制度を2年間延長する。
6.交際費の損金算入の特例の延長(法人税)
【参考】最近の交際費課税制度の改正
7.企業再生税制の特例措置を受ける私的整理の要件の緩和(法人税)
改正の概要
○事業再生の小規模化にも対応し、未だ十分に進んでいない地域の中小企業の再
生をより一層
促進するため、信用保証協会が求償権放棄をした場合においても、企業再生税制
の特例措置を
を認める。
中小企業等の債務者が、2以上の「金融機関等」から債務免除を受けた場合、一
定の要件を満たせば、資産評価損益の計上及び期限切れ欠損金の損金算入を認め
ている企業再生税制の特例措置について、「金融機関等」に信用保証協会を追加
する。
<一定の私的整理の要件>
以下の@〜B及びC又はDを満たすこと。
@一般に公表された債務処理を行うための手続についての準則に従って再生計画
が策定されていること。
A公正な価額による資産評定が行われ、その評価に基づく実態貸借対照表が作成
されていること。
B上記の実態貸借対照表に基づく債務超過の状況等により債務免除額が定められ
ていること。
C2以上の金融機関等が債務免除することが定められていること。
D政府関係金融機関又は整理回収機構(RCC)が債務免除することが定められ
ていること。
11
◆地域経済の活性化のためには、農林水産業や中小
企業等地域に密着した産業の活性化が不可欠。
◆農林水産業や中小企業の活性化のためには、農林
水産業と中小企業とが有機的に連携し、それぞれが
有する経営資源を有効に活用することにより、商品や
サービスの開発、生産、需要の開拓等を進めることが
必要。
○地域経済の活性化に向け、「中小農商工連携促進法(仮称)」に基づき、農林
水産業と中小
企業とが連携して行う、ヒト・モノ・技術などの経営資源を活用した、「農商工
等連携事業活動
(仮称)」を促進するため、当該連携事業活動の立ち上げ・拡大に向け必要とな
る設備投資を支
援する税制措置を創設する。
改正の概要
農商工連携等を通じた地域活性化のための制度的対応について(案)
○減価償却制度について、国際競争力強化の視点を踏まえつつ、
@法定耐用年数区分の大括り化・耐用年数見直し、A短縮特例制度の手続き簡素
化を行う。
改正の概要
・平成19年度改正において、@新規取得資産につき法定耐用年数経過時点で取
得価額の全額(100%)を償却可能とし、
A既存資産につき「償却可能限度額(95%)」を撤廃する抜本的見直しが実現
。
<法定耐用年数区分の見直し>
9.減価償却制度:法定耐用年数区分及び短縮特例制度の見直し(法人税、所得
税、法人住民税、法人事業税、固定資産税)
・現行の法定耐用年数区分(機械・装置)は390区分。新技術や新製品が誕生
する度に適用する耐用年数等の問題が生じ得る。
見直しにより55区分(日本標準産業分類の中分類)に大括り化。使用実態等を
踏まえ耐用年数を見直し。
<短縮特例制度>
短縮特例の承認を受けた設備と同種の設備を取得した場合は、承認不要(届出制
)とする等の簡素化を行う。
20.1.21 追加
20年度税制改正 エンジェル税制を大幅拡充
カテゴリ:02.週刊税研
作成日:2008/01/18 提供元:税務通信
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20年度税制改正については、年末の与党税制改正大綱を受け、1月11日、政府が改正の要綱を閣議決定したが、
今回の改正案にはエンジェル税制の大幅拡充が盛り込まれた。
エンジェル税制は、個人のベンチャー企業への投資を促進するための税制で、数次の改正を経て、現行では、(1)
ベンチャー企業が事業に失敗した結果、上場等の前に譲渡等による損失が生じた場合には、翌年以後3年間繰越控
除できる、(2)事業が成功した場合には、譲渡の日において3年長保有していた対象株式(特定株式)を上場後3年以
内の譲渡等の際に譲渡益課税を半減する、(3)対象会社(特定中小会社)への投資額について、同一年分の株式譲
渡益から控除する、という内容となっている。
20年度税制改正では、(2)の制度を廃止した上、その年中に一定の対象会社(特定中小会社)に対して出資した金
額について、1,000万円を限度として「寄附金控除」の適用を認めるという投資時点での優遇を拡充する制度を創設
する方向だ。
税務通信No.3001
リース取引「最終見積書」に記載された物件価額
カテゴリ:02.週刊税研
作成日:2008/01/18 提供元:税務通信
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従来から、リース取引を行う際、借手がリース会社からリース契約書とは別に、リース物件に係る「最終見積書」の交
付を受ける場合があり、物件価額等の明細が記される場合があるようだ。
そのため、実務家の間では、平成20年4月からの新リース会計・税制への対応で、リース料総額の利息相当額と元
本返済額部分との区分において、最終見積書記載の物件価額は「貸手の購入価額等」に該当するのか、といった疑問
があるようだ。
この点、最終見積書に記載された物件価額は、リース会計の適用上、リース物件の現在価値を算定する際、借手の
見積現金価額によりも優先して、貸手の購入価額等として取扱うべきものと考えられている。
税務通信No.3001
事業承継税制は遺産取得課税とセットで改正か
カテゴリ:15.税制改正 トピック
作成日:2008/01/18 提供元:21C・TFフォーラム
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平成21年度税制改正で予定される事業承継税制の抜本見直しは、遺産取得課税方式の導入とのセットで行われる
可能性が高く、来年度は事業承継だけでなく相続税の大幅見直しに発展しそうだ。
非上場会社の事業承継相続人が相続により取得した自社株の課税価格を8割減額する「取引相場のない株式等に
係る相続税の納税猶予制度」は、その骨子が今年度改正で示され、来年度改正で創設される。同制度は今通常国会
に提出される「中小企業の事業の継続の円滑化に関する法律(仮称)」の施行日(本年10月1日予定)以後の相続等
に遡って適用される。
与党大綱や閣議決定された要綱では、来年度改正で「新しい事業承継税制の制度化にあわせて、相続税の課税方
式をいわゆる遺産取得課税方式に改めることを検討する」と明記した。遺産取得課税方式は、個々の相続人が相続し
た遺産に直接課税する。これに対して現行の課税方式は、各人の課税価格を合計した相続財産総額をもとに、いった
ん法定相続分で全体の相続税を算出した後にその相続税を各相続人の実際の遺産取得分で按分計算する方式を採
用している。
現行の課税方式のままで自社株の減額制度を適用した場合、小規模宅地の特例と同様に減額分だけ全体の相続
税も減る結果、事業承継相続人以外の相続人の相続税も軽減されてしまう。そこで、遺産取得課税方式の導入とセッ
トで改正すれば、課税価格が低くなる事業承継相続人以外には、減税の恩恵がなくなるというわけだ。
20.1.24 追加
エンジェル税制を抜本拡充、所得控除制度を導入
カテゴリ:15.税制改正 トピック
作成日:2008/01/23 提供元:21C・TFフォーラム
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平成20年度税制改正では、エンジェル税制が抜本拡充され、ベンチャーへの投資額を所得控除できる制度が導入
される。出資額のうち1千万円までを寄附金として総所得金額から控除する。現行の優遇措置は、投資額をその年の
他の株式譲渡益から控除(繰延べ)する仕組みだが、所得控除制度導入によって、他の企業へ株式投資をしていない
投資家も優遇措置が使えるようになる。
所得控除は、総所得金額の40%と1千万円のいずれか低い額を上限に、「出資額−5000円」をその年の総所得金
額から控除する。ただし、この特例を受けた場合は、その所得控除額をその株式の取得価額から控除する必要がある
。
例えば、600万円を投資して400万円の所得控除を受けた場合は、帳簿上のベンチャー株の取得価格を200万円
に減額する。このため、将来、投資したベンチャー企業の株式を売却したときに、譲渡益が大きくなり税額が増える可
能性がある。
対象となるベンチャー企業については、現行制度では設立10年までの企業とされてきたが、新制度では、経済産業
大臣の確認を受けた設立3年までの企業で設立以来の営業キャッシュフローが赤字の企業に限られる。確認要件は
、例えば技術開発型ベンチャーであれば、設立1年未満は、研究者が2人以上かつ全従業員の10%以上、設立1年
以上3年未満は、試験研究費等が売上高の3%超の要件を満たすことなどがある。
新制度は現行制度との選択が可能だ。例えば、年間の総所得金額500万円、ベンチャーへの投資額800万円、他
の株式譲渡益400万円の投資家のケースでは、400万円を株式譲渡益から控除するか、199.5万円(総所得500
万円×40%−5000円)を総所得金額から控除するかを選択できる。
なお、現行制度における、譲渡益を2分の1に圧縮して課税する優遇措置は、平成21年3月末で廃止される。
20.2.4 追加
新しい事業承継税制のポイント
〜相続税額80%減の活用と留意点〜
■新法の制定を踏まえた税制措置
最近では、中小企業における事業承継の問題が深刻化しつつあり、事業承継をスムーズに可能とするための法制
度の整備の必要性が認識されています。そのようなニーズを踏まえて、「中小企業の事業の継続の円滑化に関する法
律(仮称)」の立法が今後予定されています。
平成20年度税制改正大綱においては、この新法の制定を踏まえて、この法律の施行予定日である平成20年10月1
日から適用が可能となるように、平成21年度税制改正で納税猶予措置を創設するものとしています。すなわち、納税
猶予制度は平成21年度税制改正で立法予定ですが、平成20年10月1日以後の相続に遡及して適用される予定です。
■被相続人と相続人の要件
相続税の納税猶予の適用を受けるためには、「中小企業の事業の継続の円滑化に関する法律(仮称)」における経
済産業大臣の認定を受けた一定の中小企業である必要があります。新法の要件がまず満たされていないと対象外に
なります。それに税法上の要件が加えられて制度化される予定です。
会社を経営していた被相続人は、その会社の発行済株式等について、同族関係者と合わせてその過半数(50%超)
を保有し、かつ、その同族関係者(事業承継相続人を除く)の中で筆頭株主であったことが要件です。
また、事業を承継する相続人(事業承継相続人)は、同族関係者と合わせその過半数を保有し、かつ、その同族関
係者の中で筆頭株主である後継者であることが必要です。
■事業継続要件が求められる
経済産業大臣(実際には経済産業省)による相続直後および事業継続期間(5年間)のチェックが行われる見込みで
す。 @事業承継相続人は代表者であること、A確認時の雇用の8割以上が維持されていること、B相続後の株式の
継続保有といった要件が定められる見込みです。
■猶予税額を納付しなければならないケースも!
この税制措置は、相続税の納税猶予という建付けになっています。事業承継相続人が納税猶予の対象となった株
式等を死亡の時まで保有し続けた場合など一定の場合には、猶予税額が免除されます。ところが、先の事業継続要
件を満たさなくなった場合には、猶予税額の全額を納付しなければなりませんし、また、事業継続期間(5年間)を経過
後、一部の株式等を譲渡等した場合には、納税猶予の対象となった株式の総数に対する譲渡株式の総数等の割合に
応じた猶予税額を納付しなければなりません。しかも猶予税額を納付するときは、利子税を併せて納付しなければなり
ません。
■事業承継後の経営が安定している会社に適している特例か?
以上の要件や内容をみると、事業承継後において事業承継相続人が長期安定的に経営していくことがある程度確
実に見込まれるケースでは、猶予のメリットが最大限発揮され、かつ、問題も生じにくいと思われますが、事業承継後
の経営の安定性に懸念がある場合は、慎重に取り扱うことが必要であると考えられます。
また、会社が将来解散したときの取扱いなども非常に気になります。今後立法される法令等において確認しておく必
要があるでしょう。 公認会計士 太田達也
20.2.15 追加
21年1月からの配当に係る申告分離課税では配当控除適用なし
カテゴリ:02.週刊税研
作成日:2008/02/15 提供元:税務通信
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政府による平成20年度税制改正法案では、現行の上場株式等に係る譲渡益及び配当の軽減税率を原則廃止する
とともに、新たな制度及び経過的な特例措置が盛り込まれ、複雑な制度となっている。
このうち、現在、原則、総合課税とされている上場株式等の配当所得については、平成21年1月1日から支払を受け
るべき配当から、新たに選択制で「申告分離課税制度」を導入し、併せて、既に申告分離課税とされている上場株式等
の譲渡所得との間で、譲渡損失との損益通算を可能とすることとしている。
しかし、申告分離課税を選択した場合には、総合課税で認められている配当控除が認められないので、申告に当た
っては注意したいところだ。
税務通信No.3005
留保金課税制度の停止措置で適用期限に注意
カテゴリ:02.週刊税研
作成日:2008/02/15 提供元:税務通信
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平成20年度の税制改正では、経営革新計画承認企業の留保金課税停止措置の廃止が予定されているが(現行措
置法68の2)、平成20年3月31日までに開始する事業年度で経営革新計画の承認を受けた場合には、制度の適用
を認める旨の経過措置が置かれている。
注意しなければならないのは、この経過措置が「承認を受けたもの」とされている点だ。つまり、承認申請をしても、本
年3月31日までに承認が得られなければ、経過措置に掛からず、5年間という停止措置の適用がなくなってしまうこと
になる。
このため、駆け込み的な承認申請が行われることも予想されるが、審査には時間がかかることから、制度の適用を
検討している企業は早急に対応したいところだ。
税務通信No.3005
公益社団・財団法人はみなし寄附金制度で優遇
カテゴリ:02.週刊税研
作成日:2008/02/15 提供元:税務通信
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平成20年度の税制改正では、国の公益法人制度改革に沿った形で、公益法人税制の抜本的見直しが行われる予
定となっているが、登記のみで設立可能な一般社団・財団法人のうち、公益認定を受けた「公益社団法・財団法人」に
は、現行制度同様、税制上の優遇措置が与えられている。
法案では、公益社団・財団法人は、税率30%の収益事業課税となる予定であるが、一方で「その収益事業に属する
資産から、その収益事業以外の事業で、「公益に関する事業」のために支出した金額は「みなし寄附金」とする」として
いる。
この場合の損金算入限度額は、政令事項だが、「所得の金額の100分の50相当額」か、「上記、公益目的支出の額
のうち、公益目的事業のために充当し、又は充当することが確実であると認められるもの」のいずれか多い金額とされ
る見込みだ。
税務通信No.3005
20.2.20 追加
法定相続分課税方式から遺産取得課税方式へ
カテゴリ:税制改正 2008/02/20中小企業の事業承継円滑化を目的に、2009年度税制改正において事業承継税制の
抜本的見直しが行われることが予定されている。
その柱は、後継者が相続などで取得した自社株式の80%に対応する相続税の納税猶予制度の創設だが、この見直し
とともに相続税の課税方式を、現行の法定相続分課税方式から遺産取得課税方式に改めることが検討される。来年
度は事業承継だけでなく、相続税の大幅見直しに発展しそうだ。
現行の法定相続分課税方式は、各人の課税価格を合計した相続財産総額をもとに、いったん法定相続分で相続税
総額を算出した後、その総額を各相続人の実際の相続割合で按分して個々の負担税額を決定する。遺産分割の方法
にかかわらず、相続税総額は変わらない。一方、遺産取得課税方式は、個々の相続人が実際に相続した遺産に直接
課税するので、遺産分割の方法によっては、相続税総額が大幅に増えることがある。
なぜ遺産取得課税方式の導入が検討されるかというと、現行の課税方式のままで自社株に係る相続税の納税猶予制
度を適用すると、小規模宅地の特例と同様に減額分だけ全体の相続税も減る結果、事業承継相続人以外の相続人の
相続税も軽減されてしまうことになるからだ。そこで、遺産取得課税方式を導入して、事業承継相続人以外の相続人に
は減税の恩恵が及ばないようにしようというわけだ。
ただし、遺産取得課税方式が導入されると、事業承継に関係のない一般の相続にも大きな影響が出てくる。例えば、
法定相続人が兄弟2人で、兄がすべての財産を相続した場合などは相続税総額が大幅に増えることになる。実際の検
討にあたっては、基礎控除の方式や額、相続税率なども見直される可能性が強く、事業承継税制の抜本改革が相続
税の大幅見直しつながりそうな状況にある。その動向が注目される。
20.2.27 追加
研究開発促進税制は法人税額の最大30%まで控除
カテゴリ:税制改正 2008/02/27研究開発投資促進税制の現行制度は、試験研究費の総額に係る税額控除制度(恒
久措置)と試験研究費の増加額に係る税額控除制度(2008年3月末まで)を合わせて、最大13%〜15%の税額控除(
税額控除上限は総額型と増加型の合計で法人税額の20%)となっている。2008年度税制改正では、その研究開発促
進税制が拡充され、税額控除上限が現行の法人税額の20%から30%までと、大幅に引き上げられる。
研究開発費を増加させる企業や研究開発比率の高い企業を優遇し、改正案では、恒久措置の総額型と別枠で、
2010年3月末までの時限措置として、(1)試験研究費の増加額の5%を税額控除、(2)売上高の10%を超える試験研究
費に係る税額控除(高水準型)のどちらかを選択適用できる制度を設ける。高水準型は、「(試験研究費−売上高×10
%)×税額控除割合」を税額控除する。税額控除割合は、「(試験研究費割合−10%)×0.2」。
恒久措置の総額型は、試験研究費総額の8%〜10%(中小企業は12%)を法人税額の20%を上限に税額控除する。
総額型と別枠で選択適用できる2つの措置の税額控除上限は、ともに法人税額の10%。この結果、税額控除上限は、
合計で法人税額の最大30%まで拡充される。民間研究開発投資額は、米国には遠く及ばず、中国の猛追を受けてい
る状況だが、同税制の抜本拡充によりわが国民間研究開発のさらなる加速が期待される。
経済産業省では、研究開発促進税制の拡充による減収額は3年間(2008〜2010年)の累計で約1.9兆円だが、同税
制の拡充により押し上げられる研究開発投資は、減収額の約1.2倍の約2.3兆円と推計され、10年間累計では約9.1兆
円(減収額の約4.8倍)の実質GDP押上げ効果が見込まれるとの試算を示している。また、税収弾性値を用いた推計で
は、3年分の減収額が6年で回収されるとみている。
20.2.29 追加
教育訓練費の総額の8〜12%を税額控除
2008年度税制改正では、人材投資促進税制(「教育訓練費の額が増加した場合の特別控除制度」)が拡充される。厳
しい経営状況のため、人材投資を継続的に増加させることが困難な中小企業について、教育訓練費の増減に関わら
ず、適用事業年度の教育訓練費の総額から税額控除する簡素な制度(「総額型」)に拡充する。一方で、大企業分に
ついては、2008年3月31日の適用期限をもって廃止する。
現行制度は、その年度の教育訓練費が、直前2年間に損金算入された教育訓練費の平均額を超えた場合には、そ
の超過額の25%を税額控除(法人税額の10%が上限)するというもので、継続的な教育訓練費の増加が要件となる。
また、3年分の帳簿から教育訓練費を洗い出す手間が必要であり、中小企業にとっては使いにくい制度との指摘があ
ることを受け、教育訓練費の増減に関わらず適用できる制度とする。
具体的には、中小企業について、適用事業年度(単年度)の労働費用(給与、法定福利費、教育訓練費)に占める教
育訓練費の割合が0.15%以上の場合は、その割合に応じて教育訓練費の総額の8〜12%に相当する額を税額控除す
る仕組みに改められる。例えば、1人あたり労働費用を450万円とすると、その0.15%相当額は6750円だから、従業員
数が10人の場合、総額6万7500円以上支出すれば減税対象となる。
労働費用に占める教育訓練費の割合は、2006年で全企業平均0.33%のところ、中小企業は0.18%であり、90年代に
落ち込んだまま横ばいとなっており、中小企業の生産性向上のため、人材投資の底上げを図る。経済産業省では、人
材投資促進税制の拡充によって、中小企業の教育訓練費を上昇軌道に乗せることができると期待しており、減収額の
約1.31倍〜1.47倍の教育訓練投資の増大効果があるとの試算を示している。
20.3. 7追加
新エンジェル税制では対象株式の譲渡時の計算にも留意
カテゴリ:02.週刊税研
作成日:2008/03/07 提供元:税務通信
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平成20年度税制改正では、いわゆるエンジェル税制について、対象となる特定中小会社への出資金額を1,000万
円まで寄附金控除の対象とする内容の拡充策が盛り込まれている。
株式の払込金額について所得控除を受けることができることから、投資家にとっては、ベンチャー投資のリスクを入り
口で軽減できるメリットがあるが、この規定の適用を受けた株式を譲渡する場合、寄附金控除の適用を受けた金額を
取得価額から除いて譲渡所得の計算を行うことになる。
つまり、株式の取得時に所得控除を受けた金額は、譲渡時にキャピタルゲイン課税の対象になるので留意したい。
また、現行のエンジェル税制のうち、3年超保有の特定株式の譲渡等について、譲渡益の2分の1軽減を受けること
ができるとした「特定中小会社が発行した株式に係る譲渡所得等の課税の特例」(現行措法37の13の3)は、廃止さ
れる予定となっている。
税務通信NO.3008
20.3. 13追加
同族会社 精算課税特例で確認申請方法
提供:エヌピー通信社
平成19年度税制改正で「取引相場のない株式等に係る相続時精算課税制度の特例」が創設されましたが、適用を
受けるためには経済産業局長による「確認書」などが必要です。
その「確認書」の具体的な交付申請方法がさきごろ、明らかになりました。
「確認書」の具体的な交付申請方法は、「特定受贈者が確認日(贈与をした年の翌年3月15日から4年経過日)から1
カ月以内に、所在地を管轄する経済産業局長に確認申請書を提出する」としています。その際、@特定同族法人の定
款の写し、A確認日における特定受贈者の氏名と住所、保有株式数などの明細書、B特定受贈者が代表であること
を証明する書類、C特定同族法人の登記事項証明書、D特定同族法人の株主名簿または社員名簿の写し――など
を確認申請書に添付し、提出しなければなりません。
取得した確認書は、確認日から2カ月以内に、納税地の所轄税務署長に確実に提出しなければ同特例は受けられ
ません。また、確認書の提出失念、確認書に記載された事項と事実が異なる場合にも、同特例は適用できなくなりま
す。
同特例は、事業承継のため代表者となる20歳以上の子が、親から特定同族株式等の贈与を受けて、相続時精算課
税制度を適用する場合、一定の要件を満たしていれば、親の年齢要件に「60歳以上」、特別控除枠を500万円上乗せ
して「3千万円」に拡大するというものです。平成19年1月1日から同20年12月31日までの贈与に適用されます。(エヌ
ピー通信社
20.4. 5 追加
国税庁 リース取引関連で消費税法基本通達を一部改正
カテゴリ:02.週刊税研
作成日:2008/04/04 提供元:税務通信
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国税庁は、3月31日、直近の消費税関係法令の改正に対応した消費税法基本通達の一部改正を公表した(平成20
年3月28日付「消費税基本通達等の一部改正について(法令解釈通達)」課消1−8)。
今回の改正では、平成19年度の税制改正で施行日が平成20年4月1日とされていた「リース税制」に関する取扱い
が含まれている。
改正通達では、消費税の取扱いにおけるリース取引の実質判定は、従来どおり、法人税・所得税の例により、その結
果、資産の譲渡等の時期は、資産の引渡し時点となること、リース取引に係る課税仕入れの時期は、賃借人が賃借処
理をしている場合であっても、引渡し時点であることが明記された。
また、リース取引の貸手の取扱いは、消費税の取扱い上も、長期割賦販売等による資産の引渡しと整理されるが、
延払基準の適用については、適用しないこともできる点や、契約変更や解約時の取扱い、いわゆる残価保証の取扱い
等が示されている。
税務通信No.3012
20.4. 12 追加
国税庁 郵政民営化関連で相続税関係の措置法通達の一部を改正
カテゴリ:02.週刊税研
作成日:2008/04/11 提供元:税務通信
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国税庁は、4月7日、相続税関係の措置法通達の一部改正を公表した(平成20年2月25日付「「租税特別措置法(
相続税法の特例関係)の取扱いについて」の一部改正について(法令解釈通達)」課資2−1他)。
今回の改正は、郵政民営化法、郵政民営化法等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律及び郵政民営化法
等の施行に伴う関係政令の整備等に関する政令等において、相続税の課税の特例が創設等されたことに対応したも
の。
具体的には、個人が相続又は遺贈により取得した財産のうちに、郵便局舎の敷地の用に供されている土地等で一定
の要件を満たすものがある場合には、小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例等を適用する旨の
特例が創設されたことに伴い取扱いの整備を行う一方で、民営化前の特例のうち、特定郵便局の敷地の用に供されて
いる宅地等が小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例の適用対象から削除されたことに伴い、関
係通達を廃止等している。
税務通信 No.3013
国税庁 財産評価基本通達の一部改正を公表
カテゴリ:02.週刊税研
作成日:2008/04/11 提供元:税務通信
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国税庁は、3月31日、財産評価基本通達の一部改正を公表した(平成20年3月14日付「財産評価基本通達の一部
改正について(法令解釈通達)」課評2−5)。
今回の通達改正については、本年1月末に改正案が公表され、パブリックコメントに掛けられており、寄せられた意
見を参酌した上で公表されたもの。
主な内容は、営業権、一般動産及び船舶、取引相場のない株式等の評価について適正化が計らえている。
このうち、取引相場のない株式等の評価については、改正前は、類似業種比準方式で評価する場合において、利益
金額がゼロの場合は同方式の算式の分母を「3」としていたが、利益金額がゼロの場合でも、算式の分母を「5」とする
旨の改正が行われている(評基通180)。
税務通信 No.3013
20.4. 30追加
特定同族会社の相続時精算課税特例の手続きが明らかに
平成19年度税制改正では、相続時精算課税制度に「取引相場のない株式等に係る相続時精算課税制度の特例制
度」が新たに加えられました。
この制度は、相続時精算課税制度を利用して、親から特定同族会社(一株主グループの持株割合等が50%を超え
る同族会社)の株式の贈与を受けた場合、(1).贈与者年齢要件が65歳から60歳に引き下げられる、(2).非課税枠が
2500万円から3000万円に引き上げられる、という特典を受けられるというものです。
ただし、この制度の適用を受けた場合、特例の選択時から4年を経過した時点(確認日)において、贈与を受けた株
式を発行する会社が特定同族会社であること、および株式の贈与を受けた後継者が会社の代表者として経営に従事
しているという要件を満たしている必要があります。そして、それを証明するために確認日から2ヶ月以内に経済産業
省の確認書を税務署長に提出することになっています。
このたび国税庁が公表した「租税特別措置法施行規則(昭和32年大蔵省令第15号)第23条の6の3第2項に規定する
経済産業局長の確認に関する手続等について」という情報で、その経済産業省の確認を受けるための手続きが明らか
になりました。
同情報によると、経済産業省の確認書を受けるためには、確認日から1ヶ月以内に経済産業局長(沖縄県にあって
は沖縄総合事務局長)に確認申請書に添付資料を添えて提出する必要があるようです。なお、情報では確認申請書
について様式が明らかになっていますが、添付資料については明らかになっていません。
20.5.08追加
省エネ改修税制は窓の改修工事が適用のポイント
カテゴリ:02.所得税, 15.税制改正 トピック
作成日:2008/05/08 提供元:21C・TFフォーラム
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4月30日に成立した平成20年度税制改正法では、地球温暖化防止に向けて家庭部門のCO2排出量の削減を図る
ため、省エネ改修促進税制(住宅の省エネ改修工事等に係る住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除の
控除額に係る特例)が創設された。
4月1日から平成20年12月31日までの間に、居住者が自己の居住の用に供する家屋について工事費用の合計額
が30万円を超える省エネ改修工事を含む増改築工事を行った場合、その住宅ローン残高(上限1000万円)の一定
割合を5年間にわたり所得税額から控除(地方税にも固定資産税の優遇措置)できるようになった。
また、住宅ローン控除制度の対象となる増改築に「一定の省エネ改修工事」が追加され選択適用となるなど、エコラ
イフを考えている人にとっては是非利用したいところ。
ところで、同制度の内容や適用の受け方等を見て昨年の「バリアフリー改修税制」を思い出す人も少なくないだろうが
、大きな違いがあり気を付けたい点がある。
というのは、対象工事がバリアフリー改修税制では、「1.廊下の拡幅、2.階段の勾配の緩和、3.浴室改良、4.便
所改良、5.手すりの設置、6.屋内の段差の解消、7.引き戸への取替え工事、8.床表面の滑り止め化」と明記され
ているのに対して、省エネ改修税制は、「1.居住の全ての窓の改修工事、または1.の工事と併せて行う2.床の断熱
工事、3.天井の断熱工事若しくは4.壁の断熱工事」とされていること。
つまり、省エネ改修税制に関しては窓の改修工事が基本で、これに床や天井、壁の断熱をトッピングするという図式
となり、窓の改修工事を除いたところで床や天井の改修を行っても適用されないということだ。従って、省エネ改修を考
えているのであれば、必ず窓の改修工事は含める必要がある。
20.5.21追加
経営承継円滑化法」の成立で本格化する事業承継支援
カテゴリ:15.税制改正 トピック
作成日:2008/05/21 提供元:21C・TFフォーラム
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事業承継円滑化のための総合的支援策の基礎となる「中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律案」(経
営承継円滑化法案)が5月9日に成立、同月16日に公布、10月1日から施行されることになったことから、中小企業
の事業承継支援が本格化しよう。
経営承継円滑化法の主な内容は、1)平成20年度中に相続税の課税について必要な措置を講ずる旨を規定、2)遺
留分に関する民法の特例を創設、3)金融上の支援措置、などとなっている。相続税の課税措置については、平成21
年度税制改正において「非上場株式等に係る相続税の納税猶予制度」を創設し、経営承継円滑化法の施行日である
10月1日に遡って適用することが予定されている。
同制度は、一定の雇用確保や5年間の事業継続などを要件に、後継者が取得した非上場企業の発行済議決権株式
等の総数等の3分の2に達するまでの部分に係る課税価格の80%に対応する相続税を納税猶予するものだ。また、
相続税の課税方式を現行の法定相続分課税方式から遺産取得課税方式へ変更することも検討される。
民法の特例は、1)生前贈与株式を遺留分の対象から除外する、2)生前贈与株式の評価額をあらかじめ固定する。
一定の要件を満たす後継者が、遺留分権利者全員と合意し、その合意が事業承継の円滑化を図るために行われたこ
とについて経済産業相の確認、家庭裁判所の許可を受けたときに、特例の適用を受けることができる。
この特例の創設によって、生前贈与された株式が遺留分減殺請求の対象外となるため、相続に伴う株式の分散を未
然に防止できる。また、生前贈与後に貢献者の貢献によって株式の価値が上昇したときでも、その上昇分が遺留分減
殺請求の対象外となるため、相続開始時点の上昇後の評価で計算されることもなく、後継者の経営意欲が阻害されな
いことなどが期待できる。
20.5.23追加
民間4団体 平成20年度版中小企業の会計指針を公表
カテゴリ:02.週刊税研
作成日:2008/05/23 提供元:税務通信
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日本公認会計士協会、日本税理士会連合会、日本商工会議所、企業会計基準委員会が主体となって設置された「
中小企業の会計指針作成検討委員会」は、5月1日付けで「中小企業の会計に関する指針」の改正を行った。
同指針の案については、パブリック・コメントに掛けられた上で改正内容に関する検討が行われてきた。
今回の改正では、昨年4月27日の指針改正後に企業会計基準委員会が公表した各種の企業会計基準等のうち、
企業会計基準第9号「棚卸資産の評価に関する会計基準」及び同13号「リース取引に関する会計基準」に対応した会
計処理の見直しを行ったほか、法人税法の改正及び金融商品取引法の施行等を踏まえた所要の修正を行ったとして
いる。
20年度版の指針については、各団体のホームページに、改正後の原文及び新旧対照表が掲載されている。
税務通信 No,3018
20.6.2追加
リース資産は中小企業の30万円以下即時償却制度の対象に
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周知のとおり、税務上は、本年4月1日以後に契約を締結するリース取引から売買取引とされているが、借手がリー
ス取引で「取得」したリース資産については、法令上、少額減価償却資産の取得価額の損金算入(法令133)、一括償
却資産の損金算入(法令133の2)の規定から除外されている。
したがって、10万円未満、20万円未満のリース資産については、即時償却や三年均等償却の適用がないことにな
る。
しかし、その一方で、中小企業者等の償却減価償却資産の取得価額の損金算入の特例(措法67の5)の規定上は
、リースで取得資産を除くとはされていないため、中小企業者等がリースによって取得した30万円未満の資産につい
ては、即時償却が可能となるが、同制度の適用を受けるためには、損金経理要件を満たさなければならないので注意
したい。
税務通信No,3019
工事進行基準の適用で計上した未収入金は金銭債権に
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平成20年度税制改正では、会計基準の国際的コンバージェンス等に対応した「工事契約1年以上かつ請負金額10
億円以上とされたほか、長期大規模工事以外の工事に、「損失が見込まれる工事」が追加されている。
また、4月30日に公布された改正法人税法施行令では、工事進行基準を適用した場合に計上される未収入金につ
いては、金銭債権等として、所得の金額の計算をすることとされた(法令130)。
したがって、貸倒引当金の対象となるので、確認しておきたい。
税務通信No,3019
20.7.4追加
税務の動向
国会で取上げられた事業承継税制の方向性
税制が適用される後継者の範囲は,民法特例よりも広範に
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21年度の税制改正で創設される事業承継税制と,相続税の課税方式の見直しが注目されている。
承継税制の要件等,詳細については今後の検討に委ねられているが,先日終了した国会審議の過程で,その方向性
が見えてきたところもある。
それらは,例えば民法特例と承継税制では後継者の範囲が異なることや,承継税制の対象となる後継者の人数につ
いて,また,5年間の事業継続期間中に組織再編が行われた場合の取扱い等であり,資産税に携わる税理士にとって
は,念のため,確認しておきたい事項だ。
国会で取上げられた事業承継税制
ねじれ国会と呼ばれ混乱した第169回通常国会は,6月21日に終了した。20年度の税制改正法案は,4月に入ってから
いわゆる60日ルールによる衆議院の再議決により成立するという異例の事態になった。ところで,先週号でもお伝えし
たが,平成21年度の税制改正で創設が予定されている事業承継税制に関心が集まっている。
事業承継税制の創設は21年度の改正で行われるため,具体的な内容については今後の検討に委ねられているわけ
だが,先日,終了した第169回の国会審議において,その方向性がみえてきた部分もある。
事業承継の根幹をなす経営承継円滑化法は既に成立しているが,その国会審議の過程において,税制についても言
及されているところがあるからだ。
後継者は先代経営者の親族
事業承継税制の適用対象者とされる後継者については,先代経営者の親族とされており,この親族とは,配偶者に加
え,六親等以内の血族,及び三親等以内の血族の配偶者と配偶者の血族である姻族まで,幅広く含まれることになる
ようだ。
そして,この税制における後継者の範囲は,事業承継円滑化法に規定される民法特例の後継者よりも広くなるようだ。
民法特例の適用を受ける後継者は,先代の経営者の遺留分権利者で,基本的に配偶者や子供のみが対象とされて
おり,合意の時点で単独で株式の過半数を保有しているということが必要とされる。これに対し,税制の後継者につい
ては,相続開始の時期において,同族関係者とあわせて発行済株式等の過半数を保有しており,同族関係者の中で
筆頭株主であることが要件とされている。
一人の後継者が税制適用の対象に
この事業承継税制の適用を受けることができる筆頭株主については,制度の趣旨が事業を承継した後継者が安定的
に事業を継続していくということに主眼が置かれていることもあり,そのためには株式の集中が必要となるということか
ら,後継者が一人である場合に,その後継者が相続により取得する株式について税制が適用されることになるようだ。
組織再編はその前後で判断
また,税制の適用要件とされる5年間の事業継続に関連しては,組織再編を行うケースについて取上げられている。
これは,5年間の事業継続期間中に組織再編があった場合の取り扱いをどのようにするのかということだが,詳細な要
件については,今後,検討を加えるとしているものの,組織再編が行われた前後において事業継続要件を実質的に満
たしているかどうかの判断を行った上で,納税猶予措置を維持するかどうかを判断していくことになるという見解が示さ
れた。
いずれの内容についても,今秋以降の税制改正議論に拠るところが大きいわけだが,今後の検討される方向性が示さ
れた形となっている。
20.7.14追加
経営承継円滑化法政省令 7月パブリックコメントへ
先の国会で成立した経営承継円滑化法は、本年10月1日に施行されるが、制度の細目については、政省令で定め
られることになっており、公表が待たれているところだ。
政省令については、現在、関係省庁によって取りまとめ作業が急がれており、この7月中にはパブリックコメントに掛
けられ、8月中に公布される予定となっている。
同法の特例でもっとも注目されている民法特例の施行日についても、政令で定められることになっているが、今回明
らかになった政省令案の概要によると、平成21年3月1日とされるほか、制度の対象となる中小企業の範囲は、中小
企業基本法に規定された中小企業よりも拡大される点や、事業継続要件が3年とされることと等が案に含まれている
模様だ。
税務通信 No,3025
20.8.04追加
棚卸評価損を製造原価に入れないこととする旨の通達を改正
作成日:2008/08/01 提供元:税務通信
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棚卸資産の評価方法をいわゆる低価法(収益性の低下による簿価の切下げの方法)に統一する内容の「棚卸資産
の評価に関する会計基準」が本年4月1日以後開始事業年度から実施されている。
これに合わせ、先ごろ、国税庁が公表した法人税基本通達の一部改正では、製造原価に算入しないことができる費
用から「棚卸資産の評価損の額(通常発生する不良品についての評価損に相当する金額を除く。)及び低価法によっ
て評価している場合の原価法の評価額から時価による評価額を控除した金額」を除く旨の改正が行われている(法基
通5−1−4)。
したがって、従来は、棚卸評価損等を製造原価に算入するか否かについては、法人の選択にゆだねられていたので
あるが、今回の改正で、製造原価に入れないとすることはできなくなったので注意したい。
税務通信 No,3028